vol.4 河村佳世子|講師メッセージ|社員研修・社員教育のリクルート ラーニングクラブ

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明日からの一歩を踏み出せる解決の糸口を提供したい

 講師 河村佳世子

自らも営業の現場で実践を積んできた河村佳世子講師。これまでの現場で培ってきたのは、営業のノウハウだけでなく深みのある人間力と、原理原則に基づく説得力のあるマインド。

受講者と同じ視点に立って考え 失敗のポイントを洗い出す

ヒントがあれば仕事への取り組み方が変わる

研修に来られる方は、それぞれ悩みを持ってらっしゃいますので、最初は緊張した表情をされています。きっと、「自分の成績が上がらないのはどうしてだろう」「どうすればいいんだろう」という心理状態なのでしょう。私自身も営業をやっていた時は、すごく悩んでいました。訪問する先がなくて図書館で時間をつぶしたり、お客様に拒絶されたりという経験もしてきました。ですから受講者の方の気持ちもすごくわかります。私の場合は、丁寧に教えてもらう機会も、研修を受けるチャンスもありませんでした。もしあの時、何か少しでもヒントがあれば、仕事への取り組み方も全然違ったのだろうと思います。

いま私が研修で担当しているのは、営業力や商談力の向上を目的とした3つのコースです。受講者の方が、これまで仕事の中でやってきた自分のやり方と、研修の中で提示する原理原則を照らし合わせ、自ら“気づき”を体験してもらうのが特徴となっています。これまでの自分のやり方がどうだったのか、何ができて、何ができてなかっただけではなく、ここはできているけど、こういうことを失敗しがちだったというポイントを洗い出していくのです。そのことによって、次の一歩が踏み出せるような仕立てにしています。

エクササイズを通し問題点と解決法を発見

最初に行うオリエンテーションでは、まずありがちな営業の姿を提示します。「なかなかお話を聞いていただけない」「時間を作っていただいても、話があっちこっちに飛んで、うまくヒヤリングができない」「せっかく提案しても突き返される」「反論されると答えられない」という話は、みなさん共通する話題のようです。そこで少し参加者同士で話し合ってもらいます。そうすると「そうそう、たしかにありますね」という雰囲気になっていきます。人間は不思議なもので、周りが知らない人ばかりだと緊張するのですが、いったん口を開くと自然に緊張が解けて、お互い話しやすい雰囲気になっていきます。

そういう状態ができたら、次はそれぞれの課題について、みんなで考えて意見を出し合っていきます。3時間のうちにいくつかのエクササイズを行いながら答を導いていくのですが、だんだん一人ひとりが問題点や解決方法に気づいていきます。最後にトップセールスはこんなことをやっていますという原理原則を伝え、自分たちに足りなかった部分を確認してもらいます。最初、部屋に入って来られた時、かなり緊張していた人が、にこにこして元気になって帰って行かれます。その姿を見ると、講師としてはうれしくなります。

「自分にもできるかも」という可能性を発見してほしい

無意識の行動や考えを研修で体系立てる

ある時「すごく迷っているんです」という30歳代前半の方がいらっしゃいました。何を迷っているのか聞いてみると、「このまま営業を続けてもいいのか」という深刻な内容でした。何があったのかを聞いてみると、「なかなか成約を決められないし、会社のために自分が貢献していないような気がする。自分の存在意義って何だろうと悩み、キャリア自体を考え直さなきゃいけないと思っている」と沈んだ表情をされました。結局その方は3コースとも受講してくださいました。最後に研修に来て何か変わったことがありましたかと聞いてみると、「もう一回営業にチャレンジしてみます」と笑顔を見せてくれました。

やはり独力や独学だけで解決するのは、なかなか難しい時があります。他にも受講された方に研修について感想を聞いてみると「今までこういうことを考えたことがなかった」や「自分で意識してなかったに気づいた」などとおっしゃいます。みなさんがこれまで日常の業務の中で無意識に取られていた行動や考え方を、研修により体系立てることで振り返ることができるのだと思います。原理や原則を知れば、「まだ何かやれることがある」という前向きな気持ちと勇気が湧き、次の行動につなげていくことができるのです。

自ら学び、自立、自走する手助けをする

コース選びは前向きな姿勢の出発点

営業の世界では、売れないと、商品が悪い、環境が悪い、上司が悪いと負のスパイラルに陥っていく人もいらっしゃいます。それは絶対に良くない。もっと「こういうリソースが使えるから何とかできそう」とか「お客様のためにちょっと良い方向に考えていこう」という状態に持って行ってもらいたいのです。私は研修時に自分の失敗談も話します。もう一つ話すのは「営業って楽しいですよ」ということです。「あの時こんな失敗をしたけど、続けてきたからこんな楽しいと思えることもあった」ということを伝えたいからです。成功体験はとても大切。それは営業だけではないかもしれません。何か一つの仕事で成功体験を残せると、それはその人の人生を、きっと豊かなものしてくれると思っています。

「リクルート ラーニング クラブ」は、受講者が自ら学び、自立、自走する手助けができる気がします。会社の命令で来る人もいますが、多くは自分でコースを選んで参加されています。実は「コースを選ぶ」という時点で、積極的かつ前向きに取り組む姿勢ができているのですね。普段から困っていることがあり、何とか解決の糸口を見つけたいという方たちが大勢いらっしゃる。研修に参加することで、そのヒントを掴み、もう一歩前に進める。私の研修では、最後に「明日から自分はこれをやります」と宣言をしてもらいます。そういうきっかけをつくる場としても利用する価値はあると思います。

 

河村佳世子のおすすめの本はこちら

写真:日経ビジネス

日経ビジネス
日経BP社

国内外の経済状況や企業のトピックなどが載っているので、研修の中でも話のネタにし易いです。また、クライアント企業やクライアントと同じ業界のことが載っている事も多く、受講者想定をする上で役に立っています。

写真:スターバックス成功物語

サービス・マネジメント
カール・アルブレヒト、ロン・ゼンケ著
ダイヤモンド社

最近では営業力開発・営業戦略立案という以外に、企業の顧客サービスそのものを見直すご相談も増えており、私の得意分野がだんだんそちらの方向へ行っています。(サービス・クエストやそのサービスをマネジメントするための営業マネジメント力強化など)そんな時、そもそも企業のサービスの真髄とは何か、どうやってそれを維持向上させていくのか…を考える上で参考になりました。

写真:墜落遺体

東野圭吾の小説
各書

「容疑者Xの献身」からはじまり、「白夜行」「幻夜」など、ミステリー小説ながら人の心の奥を垣間見れるような小説が多く、疲れたときなど気分転換にはうってつけです。もともとミステリー系は大好きで、宮部みゆきさんの小説もよく読んでいましたが、最近では専ら東野圭吾さんですね…。

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